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トラ男なら見てみたい?映画「トラック野郎」シリーズ特集

トラック運転手なら誰もが一度は聞いたことがあるはずの往年の名作「トラック野郎」シリーズ(東映)。
今回は娯楽映画の金字塔、奇跡のエンターテイメントと評される本シリーズの中でもおすすめの作品を紹介していくぞ。

トラック野郎が大バトル!記念すべき第一作「トラック野郎・御意見無用」(75年8月公開)



「トラック野郎」シリーズの記念すべき第一作。一本限りのはずだった「トラック野郎」のシリーズ化を決定させたほどの大ヒット作品だ。
主人公・星桃次郎(あだ名は一番星、演:菅原文太)は短気で血の気が多く、大酒を飲んではわめきちらし、住所不定のため川崎のトルコ風呂を宿替わりとする、ある意味めちゃくちゃなトラック野郎。
しかし、決めるときにはビシっと決める。義理と人情のためには警察を敵にするのも厭わない(現代なら確実に制作許可が下りないだろう……)。11トン車のデコトラ「一番星号」で駆け抜ける。桃次郎の相棒「やもめのジョナサン」こと、松下金造に扮する愛川欣也も大活躍。茶目っ気と愛嬌たっぷりの演技で華を添えている。
本作品は第一作らしく、桃次郎のマドンナへの一目惚れ、女トラッカーの登場、仲間との連帯、日本全国各地でのロケなど、シリーズを通した「お約束」がぎっしりつまっている。これを見ずして「トラック野郎」は語ることができないぞ。また「トラック野郎」シリーズには、毎回個性的なトラック野郎のライバルが登場し、桃次郎とワッパ勝負(トラック運転勝負)や殴り合いの大喧嘩をすることになるのだが、今回の舞台は青森で、ライバルは九州の人間だ。川崎を拠点とする桃次郎が、九州の人間と東北でやり合うというのは、長距離を日々移動するトラック野郎たちならではと言える。

マドンナの夏目雅子が美少女すぎる!第6作「トラック野郎・男一匹桃次郎」(77年12月公開)



舞台は九州。唐津、熊本、鹿児島を「一番星号」で走りまわる桃次郎だが、一升瓶に小便をしたり、フグの毒にあたって解毒のために砂浜に埋められたり、祭りの神輿に乗って音頭をとったりと相変わらずの調子。
そんな桃次郎のマドンナを本作品で務めるのは、これが映画初出演であった夏目雅子だ。
後に映画「鬼龍院花子の一生」やドラマ「西遊記」などで一世を風靡する女優だが本作品の撮影時はまだ19歳とあって初々しい。
そんな彼女がすでにスターとなっている菅原文太を剣道でやっつけてしまうシーンは一見の価値あり。
「トラック野郎」シリーズには魅力ある女優がマドンナとして数多く出演している。彼女たちも、この映画の大きな楽しみだ。

石川さゆりの演歌がハマる!第10作「トラック野郎・故郷特急便」(79年12月公開)



「トラック野郎」シリーズ最終作でもある本作品はシリーズの中でも評価が高い。今回の舞台は四国。中でも高知を中心にストーリーが展開し、高松がゴールとなる。
この作品では、演歌歌手である石川さゆりがドサまわりの歌手役でヒロインの一人を演じ、作中、実際に彼女が演歌を歌いあげるシーンがある。そのシーンはストーリーにしっかりはまり、シリーズ全体の中でも名場面と言われている。他の作品と比べても、この作品はマドンナ側のストーリーがしっかりと描かれているため、桃次郎の浪花節が際立つ構成となっている。
トラック野郎桃次郎最後の恋の行方を是非見届けて欲しい。

「トラック野郎」シリーズには、個性豊かな登場人物たちの活躍、活力と笑いと人情味あふれるストーリー、日本全国の名所や祭りの魅力的な映像が詰まっている。そんな「トラック野郎」を見て、桃次郎のようにスカッとした気分で元気にトラックを走らせよう!

文/BUY THE WAY lnc.

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